ハイドロゲルの製造
(a) 吸水前
(b)吸水後
電子線架橋したカルボキシメチルセルロースナトリウムゲル
添加剤無しでゲル化可能
ポリビニルアルコール(PVA)のような水溶性高分子を水と混合してペースト状にした後、電子線を照射すると
架橋してハイドロゲルとなります。
水と高分子のみでゲル化が可能なので、添加剤の漏出といった心配はありません。そのため、電子線架橋PVAゲルは
治癒効果促進のための創傷被覆材として利用されています。
当社では、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)を電子線架橋したCMCゲルを製造、販売しており、
吹き付け和紙の原料に使用されたり、コンクリート表面に散布することで急激な乾燥によるひび割れや強度等の
品質低下を抑制するために利用されています。
吹き付け和紙原料へのCMCゲルの利用
吹き付け和紙原料を使用した作品例
(Du-art かとうこづえ様 ご提供)
和紙の強度や凹凸面への密着性を向上
セーレンKST株式会社様では、吹き付け和紙コーティング材、商品名:「和紙職人」に弊社のCMCゲルを
利用いただいています。
この「和紙職人」は、壁や立体物に和紙材料を直接吹き付けることができるコーティング材であり、CMCゲルを和紙に混ぜることにより、和紙の強度や凹凸面への密着性などが向上します。癒し効果のある明かりとしてランプシェードに採用されており、また、住宅の大型ガラス面に吹き付けることにより、太陽光を和らげ、外からの視界を遮る効果を狙った施工例もあります。